紹介リレー 松下石材店「松下 尚平」髙砂


金ママさんこと金川圭美さんからご紹介いただきましたクリスタルボウルプレイヤーのEriko宮内えり子です。

わたしは、宝殿にある、竜山石を扱う創業明治5年、松下石材店6代目、松下尚平さんをご紹介したいと思います。

relay120 紹介リレーとは?

紹介リレーでは、バトンを渡され紹介された人やお店などが、オススメする人やお店を紹介してバトンを渡し、そしてそのバトンを渡された人やお店が次に…
とリレー形式で人やお店を紹介していきます。

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松下さんとは、大好評でした7月23日の“新月の瞑想”という松下石材店の竜山石採石所でのイベントで、クリスタルボウルを演奏させていただいたご縁です。
演奏するにあたって松下さんのお話をお聞きし、この播磨に住みながら初めて、竜山石の存在と松下さんの竜山石への熱い熱い思いに触れ、てくてくひめじさんでもぜひご紹介したいと思いました。

大好評だった2017年7月23日の“新月の瞑想”

竜山石(たつやまいし)について

竜山石についての松下さんのお話はとても興味深いものでした。

鹿島神社 高御位山、石の宝殿として知られる生石神社を繋ぐ地域一帯が竜山石です。
昔このあたりには、たくさんの巫女さんが高御位山で儀式をしていたそうで、陰陽師として知られる芦屋道満が生まれたのもこのあたりだということです。
何か特別なところだったのかもしれませんね。

石の宝殿及び竜山石採石遺跡は、古代からの採石遺跡として国指定史跡になっています。

竜山石は1億年前に火山の噴火でできたカルデラ湖で育まれました。
ひとつの山から3色の石が取れるのが特徴で、火山活動により石ができる過程で、高熱の影響を受け酸化、その酸化の度合いによって青から黄、赤へと変化していったようです。
特に山の表面にあった赤い石はとても人気があり、今は採り尽くされてほとんど手にはいらない貴重なものだそうです。

竜山石は、水の中で育まれたせいか、粒子がち密でとてもきめが細かく、加工しやすく、揮発性が高いということで、家の基礎としても使われているとのこと。
職人さんの匠の技によって水磨き加工された石の感触は、吸い付くように滑らかで、見た目もほんとうに美しく、古くから高貴な石として愛されてきたのがよくわかります。

「最後は人の手で仕上げる 人の手仕事を超えるものはない」
という松下さんのことばが、とても印象的で、日本の文化の心を表しているなあと思います。

藤井寺市に納めた最大級の長持ち型石棺。
石棺を復元したもので、現存する石棺では最大級の、長持ち型石棺となります。

竜山石の歴史は古く、1700年前の古墳時代の高貴な人々の石棺として、西日本 山口~滋賀 の間に約2000基見つかっています。
大きな石を、車もない昔どうやって運んだのかが謎なのですが、恐らく川を使って運ばれたのではないかと言われています。

奈良時代では平城宮、また現代では皇居吹上御苑、国会議事堂、日本帝国ホテル、旧造幣寮鋳造所正面玄関などに使用され、「国の重要文化財」にも指定されています。
そして、なんと世界遺産となった姫路城や、明石城の石垣、また高砂図書館の玄関の壁にも竜山石が使われているそうです。

1700年前から使われ、現在もなお採石され続けてきた歴史があるのは、日本で竜山石だけだということです。

高砂市立図書館の外観は、「竜山の石切場」や、日本三奇「石の宝殿」をイメージ。
そして、エントランスには実際に竜山石が使用されています。

松下さんの竜山石への想い

そんな竜山石のことを松下さんは、こんな面白い素材は他にないといいます。

もともとこの仕事に就いた時は、今のような気持ちは持っていなかったのですが、仕事を続けていくうちに、この石の歴史を知り、石の文化を知り、石を取り巻く現状が分かり、石に触れていくうちに素材の持つ特徴を知り、どんどん面白くなってきて、もっとこの石の事を知りたくなり今に至っているそうです。

兎にも角にも、竜山石が大好きな松下さん。
この石の可能性を考えると、楽しくて仕方ないのだそうです。
石を加工してる時も、集中すると時間が経つのも忘れるくらいで、石から物凄いパワーをもらっているそうです。

「旧造幣寮鋳造所正面玄関」
青竜山石で造られている建築物で、国の重要文化財となっています。

苦難の時代

でもどんな仕事でもそうですが、良い事こともありながら、どうにもならないこともあります。

たとえば国内においても、貿易面においても竜山石の受注が少なくなっているという問題です。
その理由のひとつは、日本の品質には届かないとはいえ、国内外で、安い中国の石材が今や主流となってきているからです。

国内では建築土木材・墓石などの製品が、また海外においても中国発注へと変わってきたこと、また国内外の加工技術が上がり、例えばセメントやタイル製品のように、石より軽くて強度があり、石の様に見える商品が、石製品に取って代わってきているということです。

もうひとつの問題は、日本の石の技術を継承する後継者がなかなかいないということです。

播磨は、昔からすごい技術を持った職人さんがたくさんいた地域で、各地にそれを伝えていたのですが、今は若い継承者はほんとうに少ないそうです。
日本の石の加工技術の継承のためにアジアに教えに行っても、アジアから日本に学びに来ても、形ができたらいいという文化を持つアジアの人たちには、日本の特徴である細かい丁寧な技術がうまく理解されず、研修生も育たないのだそうで、国内の採石技術、加工技術は年々縮小していっているのだそうです。

新しい試み、そして新しい世代へ

その他いろいろと頭の痛い問題はありますが、しかしたとえとてつもないダメージを受けても、また竜山石が気持ちを盛り上げてくれる、それの繰り返し・・・と松下さんは言います。

現在、地域の学校では、地域のこととして竜山石の文化について勉強しているそうで、竜山石についての講演や採石所の見学会も増えています。
その成果でしょうか、高校生たちが最近竜山石を削った後の粉を使って、新しい壁材を開発したそうです。

松下さんは、採石文化を知らない人たちも多くなっているので、もっと多くの子どもたちのところに話をしに行ったり来てもらったりして、竜山石をもっと知ってもらいたい、たくさんの人に竜山石を使ってもらい、それが竜山石の未来に繋がると考えています。

現在、建築物の他、ホットストーン アクセサリー カッサなど、身近かなところにも広がっている竜山石。
将来的には、今未使用の古い工場をワークスペース、物品販売、歴史、文化などで学んでもらえる場、ギャラリー、職人体験、ヒーリングなど、人が集えるところにしたい! と熱く語る松下さんでした。

竜山石のネックレス

最近は、松下さんのこの熱い思いに共感・賛同してくれる人が増えてきて、冒頭でご紹介した“新月の瞑想”のイベントでも色々な人に助けてもらいながら、想う方向へ、少しづつ動き出したと感じていて 「とても嬉しいし有難い」 と話す松下さんでした。

株式会社 松下石材店

住所:
高砂市米田町米田791-1

定休日:
日祝日

電話番号:
079―432―3527

公式WEB:
http://www.tatsuyamaishi.com/
文章・写真:Eriko、松下尚平

次回 松下尚平さん → ??? にリレーが続きます

teku-iconErikoさん、松下尚平さん、どうもありがとうございました!

てくてく紹介リレーでは、次回 松下尚平さん → ??? にリレーが続きます。

どんな方、またはお店が登場するのか…
どうぞお楽しみに!

2017年9月16日公開

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公開日 : 2017-9-16
最新更新日 : 2017-9-16