かきくけコラム :「イマハ、ドコデスカ?」14


imaha

毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。

「懐かしい未来」をキーワードに、豊かな暮らしや生き方を模索する、いまいみきさんのコラムです。

第14回目「憧れ」

「なんでおばあちゃんの顔にはシワがあるん?」

小さいころ祖母に尋ねたことがある。そのとき祖母は、「シワは時間とともにそのひとの人生が刻まれていくよ」と教えてくれた。わたしは、祖母の笑ったときにできるシワが誇らしく、羨ましい気持ちになったことを覚えている。

シワというと、世間ではいや~なイメージが先行しているけど、わたしは祖母の言葉から、シワ=かっこいいという思考になっていて、シワのあるひとをみると、その人の生き方があらわれているシワをじっと観察する癖がついてしまった。

そして忘れもしない小学生のとき、星野道夫さんの写真集のある民族の表情に釘づけになった。彼らの顔に深く刻み込まれた「シワ」は、やわらかい曲線を描きながら表情豊かに記録されていて、写真から生きるエネルギーが溢れていて、なんてカッコいいのだ!!!!と興奮し、いつかわたしもこんな人たちに会いたいなぁと思った。

これまで、いろんな国を旅して、いろんな人に出会い、いろんな「シワ」をみてきた。そのなかで大好きなのが、ラダックでわたしが出会った「ラダッキ」や「チベット人」。彼らの高地で日に焼けた肌に深く刻み込まれたシワは、笑うとクシャクシャになって、普段シワの奥の日焼けしていないところが白くみえる。それがなんとも愛らしい。

いつも元気で、よく笑う彼らの表情には、目の周りにいっぱいの曲線が描かれる。一本一本の線が面白い。あぁ、なんて素敵なシワなのだろう・・・!彼らの顔に刻まれたシワに、わたしは心奪われてしまった。笑ったときにできるシワには、その人が特別美しくみえるように思う。こんな笑顔で笑ってもらったら、こちらも思わず笑顔になってしまうよ。

年を重ねれば、シワは増える。そして、それらはだんだん深く顔に刻みこまれる。周りには、シワが出来たと気にする人も多い。最近は、気にして美容整形などの技術も進んでいたりするし、ツルツルの赤ちゃんのような肌も良いのかもしれない。だけど、シワに刻まれたその人の生き様は、唯一無二の素晴らしい芸術だとわたしは思う。

笑っていたら、笑ったときのシワが刻まれる。怒っていたら、怒ったときのシワが刻まれる。いろんな生き方があるし、それらに「良い」「悪い」はないと思う。ただ、シワにその人の人生が自分の表情に刻まれるだけ。笑ったときにできるシワ、怒ったときにできるシワ、自分の顔にあらわれるシワを自分でみたこと、ありますか?

わたしも中年のおばさんになって、年を重ねて細かいシワが増えた。どうせ増えるなら、笑いジワを沢山つくって、こんな表情で元気に笑うおばあさんに、わたしもなりたいな。

文責:いまいみき
かつらぎ自然のまなび舎
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ブログ:http://ameblo.jp/katuragimanabiya/

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公開日 : 2017-12-6
最新更新日 : 2017-12-5