毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。
「アルデナイデ農園」、「トマト部」といろいろな活動をされているよこはたほくとさんによる、写真と徒然なのんびりコラム、どうぞお楽しみください。
「ものがたり。」
むかしむかし、あるところで。
あるところでの、さらにむかしむかしの、おおむかし。
そこには、ぼくたちの、じいちゃんやばあちゃんよりも、もっともっとむかしむかしのじいちゃんやばあちゃんが、すんでいました。
もっともっとむかしむかしの、じいちゃんやばあちゃんは。
かわに、せんたくにいってたやろうし。
やまに、しばかりにいってたかどうかときかれたら、いってたんとちゃうかな。
もしかしたら、モモもながれてきたやろうし、カメといっしょにうみへもぐっていったかもしれん。
そんなこんなのものがたりは。
いろんなものがたりとあわさりながら、2016年ナウに、つながっているとさ。
ナウナウの、あるところで。
あるところでの、さらにナウ。
そこには、ぼくたちが住んでいます。
エッサホイサと仕事や勉強をしたり、友達や家族と過ごしたり。ボテっと一日寝て過ごす時間も。
そんなナウを過ごしています。
は、いつしか、むかしむかしの物語へ。
それは、1年後なのか、10年後なのかに、話される物語。
久方ぶりに話す物語は。
みんなで笑顔の鬼退治話になるのでしょうか。
みんなで眉間にシワを寄せ合う白髪話になるのでしょうか。
そんなこんなの物語は。
いろんな物語と合わさりながら、未来へとつながります。
未来未来の、あるところで。
そこには、ぼくたちの子供の子供、そのまた子供も住んでいるでしょう。
未来未来の子供たちは、山や川には、何をしに行ってるかな。
もしかしたら、人工知能を持ち合わせた猫型ロボットと、一緒に空を飛んでるかもしれへんし、海外に行く感覚で、空よりもっと遠い違う星に、旅行へ行っているかもしれん。
そんなこんなの物語は。
あんなこといいなできたらいいなと、ドンドンと膨らんでいきます。
川から桃が流れてきたり、亀に乗って海へ潜っていったり。
ナウな現在の話が古典落語みたいになって、話されて。
まだ見えぬ未来の夢を語りながら。
集めて重ねて、ひとつのおおきな物語へ。
むかしからナウで未来への物語。
は、ゆっくりしっかりのヒトの足音です。
同じ空を見つめ、空気を吸い、水の流れにまかせながら、流れる時間のなかでうまれる物語は、さぞ美しく、今後も語り継がれる物語であってほしいと願います。
ついに二桁の、第十回目の徒然物語、おわり。
文責:よこはたほくと
http://www.arudenaide.com/