陽がゆく。 「Parland Coffee パーランド コーヒー」 姫路 伊伝居

森の中にあるような建物をイメージした、パーランドコーヒーの外観

パーランドコーヒーとは

姫路城から車で約5分、昔の佇まいが残る閑静な住宅街の中にparland coffeeはあります。

約5年前に、オーナーの井上さんのおばあさんが住んでいた住宅の跡地に建てられました。

木製家具とガラス張りの店内。開放的なテラス席、自然豊かな庭。
建物は、レンガ色のガルバリウム。森の中にあるような建物をイメージし、ノルウェーの山岳鉄道の駅舎や日本アルプスの山小屋の色を参考にしたそうです。

庭は夢前町にあるリビングソイル研究所の西山雄太さんが手がけた、雑木林風のナチュラルガーデン。
植物の名前はなかなかわからないと思いますが、アオダモ、ヤマザクラ、ソヨゴ、ヤマボウシ、シラカシ、アカシデなどなど約80種類の植物が植えられていて、四季折々の植物、経年変化する庭が楽しめます。

店の内装と外装、どちらの空間にもこだわりがありますが、カフェの主役となるコーヒーにももちろんこだわりがあります。使っているのはスペシャリティコーヒーで、厳選された農園のコーヒー豆を使用しています。
何よりのこだわりは、関西ではほとんど見かけない、兵庫県内でも数台しかないというグラインダーで、アメリカ西海岸の格好良いコーヒーショップがこぞって使っているというドイツ製のマルケニッヒEK43。

マットブラックの見た目が機関車のようでとても格好良く、挽き目がとても均一に出るようです。

カウンター越しにみえる、ドイツ製のマルケニッヒEK43(左)

エスプレッソマシンを使ったドリンクメニューが味わえるのも、parland coffeeさんの特徴となっています。
ちなみに僕はだいたいカフェラテを頼みますが、parlandさんのカフェラテはミルク感が強すぎるわけでもなく、エスプレッソが強すぎるわけでもない、バランスの取れたカフェラテだなぁと感じます。

オーナーの井上さんは「地元の良い食材を」という思いも持っているようで、秋には、姫路生姜を使ったメニューがフードメニューにもドリンクメニューにも出てきます。
コーヒーと合うものを…と考え作られたスイーツメニューは、ケーキ屋さんのような細かな造作はありませんが、どこか素朴で自然な口当たりのお菓子ばかりです。
店内の什器はインダストリアルなものが多く、洗練された印象ですが、木製の家具や雑木林風の庭は自然な居心地で、どこか懐かしさを覚えます。

懐かしさと新しさが同居した雰囲気が、老若男女問わず、感性の鋭い若い方々から近所の方々まで、幅広い年齢層の方々から支持される理由かもしれません。

目をちょっと外に向ければ、姫路城と自然豊かな庭。
聴こえるのは、一人の時間もおしゃべりする時間も邪魔しない音楽。
口元には、おいしいコーヒーと季節感もあるスイーツ。
喧騒から少し離れた場所で、心も休まります。

ざっとここまで自分なりの感想を書いてみましたが、庭を手がけている西山さんと、スイーツ担当のスタッフの小松さんに考えていること、意識していることなどをそれぞれ聞いてみました。

MizuikeAkira

MizuikeAkira

「好奇心は脳の食欲である」
神田橋條治
好奇心は行動を増やすこころの働きです。
なにより、脳へ入る情報の量を増加させるこころの働きです。つまり、好奇心は脳の食欲なのです。

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