みなさま、こんにちは、姫路市のお隣、宍粟市の物事田疇(ものこと でんちゅう)です。
物事田疇は、2019年に故郷の宍粟市山崎町の山あいに開廊しました。ギャラリー名の田疇とは [田んぼのあぜ] という意味です。
隔て合うものとの中間項として、つつましくではありますが、必然として機能したいと考えています。
これまで、「さいころ[骰子]、または賽、dice 展」やアトリエ田疇にて、しめ縄作り、蜜蝋キャンドル、糸紡ぎなどの企画を行ってきました。
今回、第2回目の企画展として、赤穂緞通 六月(あこうだんつう むつき)さんによる展覧会を開催いたします。
赤穂緞通 六月さんは、緞通の織り手にとどまらず、昔の緞通の修復と再生を通じて赤穂緞通の歴史を 紐解いていこうとされています。
今回の展示では、新しく織り上げた緞通と古緞通によるインスタレーションに加え、昔の緞通場の映像や図案、織りに使う道具の展示などを予定しています。
工芸作家というだけではなく、歴史学や民俗学的なアプローチも駆使しながら活動される赤穂緞通六月さんの世界観を是非体験していただければと思います。
「展覧会によせて 」赤穂緞通 六月
「Afterimages 」 赤穂緞通は江戸時代の末期から赤穂の海辺で作られてきた手織りの絨毯です。
私は新作を織る傍ら、昔の緞通の修復を手がけています。
今、これから、何をどのように作るのか掴もうと、残された作品に触れ、僅かな手掛かりの中から、かつての緞通を取り巻く人や場の残像を探しています。
100年前の古作と100年後を見据えた新作を併せてご覧ください。
Afterimages ー赤穂緞通 六月 阪上梨恵 | 詳細
展覧会名:
Afterimages ー赤穂緞通 六月 阪上梨恵 (あこうだんつう むつき さかがみりえ)
会期:
7月9日(金)ー18日(日)但し、14日・15日は休廊
会場:
物|事田疇 兵庫県宍粟市山崎町上牧谷713
開廊時間:
10時から16時まで
お問い合わせ先:
物|事田疇(ものことでんちゅう) TEL:0790-71-0900
関連企画1
古緞通を用いて赤穂緞通の特徴的な技法である鋏入れを体験し、ナラ材と真鍮の額縁にいれて緞通額を作ります。
日時:
7月16日・17日
①10時から②14時から。
各回4名様。
所用時間2時間。
参加費4,500円。
詳細ご予約はホームページにて。
予約開始6月27日9時よりメールにて承ります。
関連企画2
50年に渡り、播磨の地域文化や人々を題材に映像制作を続けて来られた北島憲一郎氏によるショートフィルムを上映します。
北島憲一郎「緞通」(昭和47年制作、14分)
1972年、赤穂御崎にただ一軒残っていた緞通場を取材したショートフィルム。高度経済成長の時代、緞通産業は衰退し、数人の織り手のみで細々と操業していました。
当時赤穂でお勤めされていた北島さんは、この消えゆく伝統を映像として記録する必要を感じ、8mmカメラを回して制作されたそうです。
かつての緞通場の様子や織り手の技術を見られる唯一の貴重な映像です。
文責・写真提供:物|事 田疇
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