かきくけコラム :「イマハ、ドコデスカ?」18

imaha

毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。

「懐かしい未来」をキーワードに、豊かな暮らしや生き方を模索する、いまいみきさんのコラムです。

第18回目「暑中お見舞い申し上げます」

みなさん、お元気でしょうか。暑いですねー。もうね、「あつーい。あつーい。」というのが口癖になっております。すると最近、1歳の娘が太陽をみるたび指をさし「あつーい」と言い始めました・・・口癖とやらは気をつけねばなりません。娘よ、あれは太陽だよ。

この暑さ、どう凌ぐ?

暑い日々、みなさんはどのような過ごし方をされていますか?
巷のニュースで流れるように、危険な暑さだから外出せず、家のなかでエアコンつけて涼しく過ごしているのでしょうか。

昔、わたしが暮らしていた南インドでは、4月5月が特に暑く、このときの日中は50度ちかくまで温度が上昇し、夜の平均気温も40度を超えていました。学校もサンバルホリデーという休みを設け、日中はだれも外を出歩いておりません。なぜなら、暑さが尋常じゃないからです。

無防備に外を出歩くと、肌から水分が蒸発するような50度の世界。ライフラインが十分整っている地域ではなく、裕福な暮らしを送っていたわけでもないので、この暑さのなか、エアコンというものと無縁の生活でした。赤土の大地が焼けるにおいを今もカラダが覚えていて、写真をみると汗がにじみ出てきます。エアコンのない暮らし、50度の世界・・・そこで学んだ知恵とは・・・?

まず、大きな木の下の木陰で休んでいる人をよく見かけました。木陰でのんびり、寝たり、集まってきた人と話したり・・・暑いのでお店もクローズし、皆が日中はのんびりモード。働く気がない、というよりは、暑くて働けないのでしょう。家の屋根の下で風のとおり道を見つけては、椅子を持っていってとにかく休み涼む。とにかく、涼しい場所を探すのが鉄則でした。そして、日陰で洗濯をしながら水を浴びたりして(水なのにお湯みたいにあったかいですが・・・)、カラダを冷やしていました。

郷に入っては郷に従え、のような感覚を十分に味わった日々。超アナログなのです。灼熱の暑さのなか、彼らはシンプルに生きています。

私事ですが、去年ついにエアコンを導入しました。それまでは、うちわと時々扇風機という、なんともアナログな暮らしだったのですが、どうしても暑い日中、家にいなければいけないときはすごく重宝します。だけど、やっぱり自然の涼しさを求めてしまう。だから、そんなときはお山へ行きます。

かつらぎ自然のまなび舎のあるお山では、早朝から仲間が、田の草取りをしていたり、畑作業をしていたりします。アスファルトの上と違って、大地の上は涼しい!朝8時を過ぎるとだんだん太陽の暑さで汗をかきますが、風を感じながら作業が捗ります。9時を過ぎたら、木陰に入って休憩する。暑くなったら、近くの川に入って水浴びをする。ここでも、アナログな時間が流れています。木陰で仲間たちと休んでいると、風を感じ、自然の声に耳を澄ましながら、インドで暮らした日々を思い出します。自然に寄り添い生きる暮らし。それはこんな身近にあるのだと、嬉しくなります。

エアコンのボタンを押せば、涼しく過ごせる時代。とってもとっても有難いのですが、電力に負荷をかけ、地球に負荷をかけてしまうという欠点も・・・。何事もバランスは大事ですが、機械だけに頼ることなく、自分たちで生みだす力をつけていきたいなぁと。そして、次世代により良い環境を残したい。そのために、いまわたしたちができることはなんだろうと思う今日この頃です。

暑さを凌ぎに、よかったらお山へ。風のおと、虫や鳥の声。心地よいですよ。

文責:いまいみき
かつらぎ自然のまなび舎
HP:https://katsuragi-manabiya.jimdo.com/
ブログ:http://ameblo.jp/katuragimanabiya/

あさのは商店

あさのは商店

姫路生まれ・姫路そだち。姫路→大阪→徳島→姫路。
肌の弱い自分が必要なものを近くで買えるとうれしいなーと、肌にやさしい日用品「あさのは商店」をしています。
趣味は、ウクレレ・縫い物・言葉の観察など。

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