毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。
「アルデナイデ農園」、「トマト部」といろいろな活動をされているよこはたほくとさんによる、写真と徒然なのんびりコラム、どうぞお楽しみください。
「オレ、ガリ勉ちゃうし。ガリ勉の上やし。」
その時間は、特別な空気の回想空間でした。
先日、信号待ちをしている時に、隣で、下校中の男子学生が話していました。
「オレ、ガリ勉ちゃうし。ガリ勉の上やし。」
…ガリ勉の上って、何(笑)?
と、思ったのと同時に、
…ガリ勉の上って、何(興味)?
と、思いました。
自分が同年代の時に、同じことを考えることができたでしょうか。
ぼくは、多分、無理です。
思春期という特別期間の真っ只中で、周囲からの目線が気になりがち。
ナインティナインのオールナイトニッポンをテープに録音し、何度も何度も聞き直しながら、一人時間が一番ラクで、でもちょっとさみしい。
父から揺るぎない誇りを、母から大きないたわりをもらったと、Dragon Ashから学び。
ぼくの青を、19と探し。
歌詞がくれた、大きな世界。
でもまだ未熟な世界のなかで、ガリ勉と他者から言われたら。
全力でガリ勉でないフリをしたし、否定したと思います。
ぼくは、ガリ勉という言葉を、何か陰湿に、ネガティブに、捉えていたはずです。
ですが、先日の男子学生は違いました。
ガリ勉であることを否定したかのように見せかけて、全力で肯定し、さらに新しいジャンルを築いていました。
発想の新時代やなと、感じました。
男子学生の話の大きさに触れ、自分自身の小ささを痛感しました。
ガリ勉よりもっと勉強をしている自信があると話する男子学生の背中には、光輝く姫路城と未来が見えました。
ここ何年か。
ぼくは、オトナの本気ということに、かっこよさを感じていました。
本気で何かに取り組むオトナは、ダサくても、かっこいいと。
仕事でもいいし、遊びでもいいし。
本気を出してさえいれば、失敗しても、ケガしても、オトナになったその姿がおもしろいし、その時間が楽しいと感じていました。
もちろん、今も思うし、これからも同じようなことをしていくはずです。
でも、ココロの中の自分は、言ってたかもしれません。
『ぼく、全然本気ちゃうし。本気の上やし。』
ぼくは、そんな時代の終わらない思春期真っ只中です。
本気の上の自分を大事にしていきたいです。
さぁ、何しようかな。
はて、何するんやろ。
おぎやはぎのメガネびいきを聞きながら、第12回目の、コラムっぽいコラム、おわり。
文責:よこはたほくと
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