姫路市網干区に築60年の古民家を利用した “住居” 兼 “靴工房” 兼 “靴屋カフェ” 「イシヅカ靴店」さん。
オーダーメイドの「一生物の靴」をつくってくださる工房と、気軽に訪れることができるカフェスペースが併設されています。
一部の水回りをのぞき、ほぼお一人で(未経験にもかかわらず半年で!)リノベーションをされ、2018年1月にOPENされました。
神戸で、イタリアで靴修行
オーナーの石塚さんは元々は中学の英語教師をされらっしゃいました。
趣味として革細工をされていましたが、教師として働いていたころに神戸の靴学校に通いだし、靴屋になることを決め2016年3月に退職。
同年の9月からイタリアの靴学校に行くことを決めていましたが、授業はイタリア語で行われるため4月からイタリアへと渡り、語学学校に通い始めました。
渡伊してからしばらくの宿などは学校が手配してくれたとのことでしたが、その後の物件探しなど生活するための基盤づくりにまずは苦労されたそうです。
授業はとても楽しくはありましたが、同時に厳しいものでもありました。
言葉の問題もありますが、各国から集まった生徒たちの”本気”に応える授業内容です。
神戸で学んだこと、そしてイタリアで学んだこと。
同じ「靴」を作るための授業ですが、同じ工程でも違った手法があったり、工夫があったりと、どちらでも学ぶことはとても多かったといいます。
卒業後の進路として「そのままイタリアに残り靴職人の修行を続ける」「日本に帰国する」などの選択肢がありましたが、在学中に物件をインターネットで探し、冬休み中一時帰国された際に今の店舗となる物件見学。
とても気に入ったこともあり、物件を購入して帰国後リノベーションして自分の店としてOPENすることを決められました。
リノベーション未経験、ほとんどをご自身で
靴学校卒業後、しばらく周遊され2017年6月に帰国、リノベーションを開始されます。
一部の水回りは職人さんに行っていただきましたが、古い家屋だったため改善に予想以上に予算を使ってしまい、その他はご自身でやることに。
それまで石塚さんはDIYなどを本格的にされたことはなかったそうです。
元々古いものを修理しながら大事に使ったり、モノづくりが大好きなため、リノベーションの作業もとても楽しくされたとのことですが、工房だけでなく、住居、そしてカフェスペースも…。
工期も半年!
誰もができることではありません、お話をきいて本当に驚いてしまいました。
通常は廃材としてすててしまうものも、再利用することで上手にリノベーションの資材として使い切り、無駄なく予算も削減。
2018年8月には「住人十色」という住まいや暮らしの魅力について語る生活情報テレビ番組に出演し “ゴミも捨てずに使い切るDIY 靴工房兼カフェ兼住居” として紹介されています。
7月には基礎工事から自ら行った、テラス席も完成!
今年の夏は暑くまだ利用が少ないそうですが、秋からは多くの方に利用されることでしょう。