毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。
毎月第4週目は、稲美町で森のようちえんと小学部をされている、[ころあい自然楽校]さんが綴る
〇こども
〇教育
〇保育
〇自然育児
をキーワードとしたコラムをお届けしています。
4の学び:自然の中で育つ、感じる心と寄り添う心
移りゆく季節を子どもと共に
朝は冷え込みますが、日中は暖かくなる日が多くあった11月。森の景色は刻々と変わり、秋の深まりを感じさせてくれます。森で過ごす日は銀杏の木を見る事が楽しみでした。日に日に葉が色付き、ひらひらと舞い落ちると黄色い絨毯が広がります。
その葉でシャワーを降らせたり、ブーケを作ったり。集めた葉っぱに飛び込んで遊ぶ姿は心も体も解放されて気持ち良さそうです。歩くだけでも葉を蹴ってカサカサと音を立てる事を楽しみます。移りゆく季節を五感で味わう。なんて贅沢なんでしょう。
私も噛み締めて過ごしたい!そんな気持ちにさせてもらえます。
そのカエルは誰のもの?!
カエルのマンション(森の木の穴にカエルのお家があります)を覗いていたAくんが、「カエルが見えたー!」と嬉しそうな声。
その声に子ども達が集まってきました。カエルに出てきて欲しくて棒で穴を突いてみます。それを見て、「カエルに棒当たったら弱るんちゃう?」「じゃあどうする?」そんなやりとりをしているうちにカエルが飛び出してきました。それを捕まえたのはBくん。Aくんは思わず、「それ僕が初めに見つけたカエルやで!」と訴えますが、Bくんは「捕まえたのは僕や!!」とカエルを離しません。
知らぬ間に仲直り
周りにいた子も「そやなぁ確かに捕まえたのはBくんやもんなぁ、ならAくんに少し触らせてあげるのは?!」「他のカエルもどっかにおるんちゃう?」など考えます。
でもAくんは「それが欲しい…だって僕が見つけたカエルやもん!」「いやや!捕まえたのは僕!!」と2人は平行線のまま。
その後、ふと見るとAくんの手にはカエルがいました。「これはBくんがくれてん。」とにっこり。
どうやらBくん、満足するまでカエルに触れた後はAくんにあげるわ!と持ってきてくれたそう。さっきまであんなに言い合っていたのに、2人はもう一緒に遊んでいます。
気持ちって…
子どもは自分の気持ちを大切にする名人です。したい事もしたくない事もよーくわかっていて、その気持ちをしっかり守ろうとします。気持ちって自分そのものです。自分を大切にできるってすごく素敵です。例え叶わなくても気持ちをしっかり感じきると、周りにも目が向き、次に進む事が出来ているように思います。
思いやりを押し付ける事は出来きないけれど、その芽はしっかりと育っている。だから今は自分の気持ちを存分に感じ、大切にする姿勢を受け止めていきたいと思いました。
楽しみな遠足
12月の1の日に、みーんなで遠足に行くよ!と聞いた子ども達。「やったー!!!」と大盛り上がりしつつも「えんそくって???」となっているはっぱ組に「めっちゃ歩くねんけど、楽しい所行くねん!」と経験者のお兄さん、お姉さん達が教えてくれます。
「自分たちでお母さんに伝えてね」と言われてからは、ブツブツと唱えて一生懸命覚えようとする子、「もう忘れてもたわぁ〜何やったっけ?!」とお友達に聞く子と様々です。
次の日に遠足の話、覚えてる?と尋ねてみると…「覚えてるで!1月に行くんやろ?」(1は合ってるねんけどなぁ…)「お弁当は果物入れるねん!」(おにぎりも持ってきてよー!)「加古大池行くんやろ?!」(それは前の遠足〜!)と思わずつっこんでしまう楽しい会話。
日に日に覚え、「稲美中央公園に歩いて行くねんで!お迎えもそこやで!」と嬉しそうに、どこか得意げに教えてくれるようになりました。そして何より!?楽しみなのはお弁当!「僕はりんご入れてもらう!」「私はみかんと卵焼き〜」と美味しそうな顔で話が弾みます。
遠足は当日だけでなく行くまでもが楽しいですね。子ども達の期待に膨らんだ顔はこちらも見ていて心が弾む楽しいひと時です。
文責・写真 : スタッフ さえこ NPO法人ころあい自然楽校
ころあい自然楽校 詳細
正式名称:
NPO法人 ころあい自然楽校(しぜんがっこうと読みます)
住所:
加古郡稲美町加古
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