毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。
毎月第4週目は、稲美町で森のようちえんと小学部をされている、[ころあい自然楽校]さんが綴る
〇こども
〇教育
〇保育
〇自然育児
をキーワードとしたコラムをお届けしてきました。
春は出会いと別れの季節。
[ころあいの日々]、最終回となります。
7の学び:今、ここ、を大切にする
季節との出会い
冬の寒い日だからこそ出会える、ごほうびがあります。
雪、冬鳥、ロゼット(ぺたんこ草)、白い吐く息、気づくとぽかぽかしてくる身体。
この日は、田んぼの水たまりに、氷が一面に張っているではありませんか!大人もこんなに大きな氷をみることは中々ないので、私もこどもたちと一緒に感動しました。
初めてのものと出会う子どもたちは、常にこんなわくわくした気持ちなのだろうなぁ~と思います。
そして、そこから遊びは大盛り上がり。氷をとると、“鳥”“恐竜”“新幹線”と色んな形に見えてきます。中には、巨大な氷を組み合わせて冷蔵庫作りをしたり、氷を踏む“シャクシャク!!鳴る”いい感触に夢中になったり、冷たくなった手を友達の頬っぺたにくっつけ合って“にひひ~^^”と笑い合ってる子がいたり、氷をかざしてゆらゆらの向こうに大好きなお友達とスタッフが見えてにっこりしている子がいたり・・・
“氷”も、“冷たい”もおもしろい。嬉しい。楽しい!!子どもたちの顔がキラキラ輝いていました。
季節・自然ってどれもおもしろい。
春や夏、秋の方が彩のある自然が多いかもしれない。けど、寒い冬も捨てたものじゃないですね。こどもたちと、冬を存分に味合う時間、幸せでした。
いろんな自然と出会える。いろんな楽しみ方ができるのは四季のある国、日本ならでは!
多様な自然の魅力を、味合えるのは幸せだなぁ。これからもどの季節の素敵なところも味わいきりたいなぁと思いました。
“今”がつながっていく
年長さんと味噌仕込み。
“発酵や常在菌の力”、“スープと味噌汁の違い”、“食べるもので体はつくられること”等、味噌仕込みや食べ物に関してのお話をみんな自分の心にしまい込むように真剣に聞いていました。
こういった話をみんなで聞いて作る経験は、子どもたちが大きくなり自分で食べるものを選ぶ頃にも繋がり残っていくのだろうなぁと思いました。一人ひとりの常在菌を込めながら塩・米麹・大豆を混ぜ、気持ちよい感触に思わず笑顔、菌たちに話しかけたり、玉を投げ込んだり味噌がしっかり仕込まれていきました。
その後は、去年の年長さんが仕込んでくれた味噌を、味噌開きしました。去年の年長さんを一人一人思い出して、色や匂いを感じて、味見しました。
「僕たちが作った味噌、来年食べてな。」と年中さんに話をするAくん。ちょっぴり切ないけど、笑顔で年下の子へ託していく姿に、頼もしさを感じました。
こうして、みんなの想いも次の年へ次の年へ引き継がれて、残っていくのだと思います。次の世代が良いものを引き継いでくれることが嬉しいと思うのは、子どもたちも私たちも一緒なのかもしれません。
門出
先日、ころあい自然楽校の卒園式でした。
親子クラスから何年も通ったこどもが多く、「あの子は、お母さんの陰によく隠れていたよなぁ~」「あの子は、ヨチヨチ歩いていたよなぁ~」と一人ひとりを思い出しながらの卒園式でした。
どの子も堂々としていて、本当に立派。キラキラした眼差しで、巣立っていきました。
◎自然に生かされている感覚を大切にすること。
◎自分も人も幸せにすること。
◎意見が違うときは、対話で解決していくこと。
私たちスタッフの想いを、保育の中に織り込んできました。
こどもたちの心の中で、その保育や教育が種となって、いつか芽を出し、花が開いたらいいなぁと思います。
今後は、卒園児一人ひとり、別の場所で学ぶことになりますが、「今日、楽しい。今日、幸せ。」という、今ここを大切にする感覚を忘れずに、一歩一歩歩んでいってほしいなぁと思います。
文責・写真:芝田・大江 NPO法人ころあい自然楽校
ころあい自然楽校 詳細
正式名称:
NPO法人 ころあい自然楽校(しぜんがっこうと読みます)
住所:
加古郡稲美町加古
URL:
ホームページ https://www.koroaishizen.com/
BLOG http://koroai.blog.fc2.com
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