かきくけコラム :「くらしとしごと」vol.10

毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。

かきくけコラム
みんなの「かきくけコラム」

毎月第3週目のコラム「くらしとしごと」。書いてくださるのは、神河町長谷でコワーキングスペースkajiyanoを運営する山口なおさんです。

第10回 くらしとしごと 「長谷暮らし、7回目の夏」(山口 奈央)

しばらくレポート更新はお休みをいただいていました。

2月下旬から新型コロナウイルス の感染拡大予防に伴い、コワーキングスペースをクローズしていて、kajiyanoで開催中の「くらしとしごと」のイベントも中止。自粛を含む数ヶ月で仕事もライフスタイルも少しずつ変わり、今後この場所をどんな風にしていくか考える時間になりました。この3ヶ月間のくらしとしごとをまとめてみようと思います。

妊娠発覚!そして会社設立。コロナ禍の不思議な日々。

いきなりですが、赤ちゃんを授かりました!今は妊娠8ヶ月に突入したところです。新型コロナウイルスが日本で流行りだした2月下旬はまだ安定期前。

中国をはじめ、世界や日本の動向に注目しながらkajiyanoをどうしていくか思案していました。コワーキングスペースという場所柄、色んな地域から色んな方が訪れます。お話や相談に来られる方が多く、換気や消毒など対策をしても万一の場合もあると考え、2月下旬からクローズすることにしました。

自主イベントも当然休止。参加予定だった講座なども中止になりスケジュールはほぼ真っ白に。たまに出かける趣味の温泉巡りや、ドライブをしなくなり、車を使う時は病院と、必要になった食品や日用品を買いに行くくらい(これも早々に備蓄していたのと宅配coopを利用していたのでほとんど行きませんでした)。

そんな中、もうひとつの大きな変化がありました。夫婦ともに個人事業主だったのを、3月4日付で「株式会社OFFICE KAJIYANO」として法人化。3月にはイベント中止に伴う制作業務の見送りなど直接的な影響も。昨年秋から計画していたので「まさかこんなタイミングに重なるなんて・・」と最初は正直思いましたが、結果的には会社の足元や未来をじっくり見つめ直す時間になりました。それでもレギュラーのお客様のお仕事はリモートに移しながら引き続き進行。法人化に伴う事務仕事、庭仕事、田んぼ仕事も加わり、ほとんど外出しない日々ながらもやることはたくさんありました。

期間中、sankira green farm(今後はカジヤノファームに名前が変わる予定です)で活動している町内の子育てサークルさんが、従来のようなイベント形式ではなくソーシャルディスタンスしながらの活動にシフトし、一緒に畑を耕し、作物を植えることができたのは、今後のコミュニティのあり方について考える材料にもなりました。また、出産・子育て経験者であるお母さんたちのリアルな経験談を聞けることは、この状況下でありがたかったです。

毎日過ごす場所を気持ちよく。

最近ではSNSからは少し距離を置き、他の人のことをあまり意識しない時間を過ごしていました。というのも「赤ちゃんがもうすぐやってくる」という本能なのか、外部のことよりも家のことが気になり、赤ちゃんを迎えるにあたって安全で掃除がしやすく使い勝手の良いようにするには・・ということばかりに意識がいくようになったのです。

昨年から取り掛かっていたことを含めて、敷地の中でいろんな変化がありました。

・新オフィスの小屋増築(納屋を解体して母屋から繋がる事務所を兼ねたスペースに。昨年から取りかかり、今年5月に完成)
・寝室のリフォーム(2月から4月)
・家裏の石垣の修復(1回目は昨年5月、2回目は今年3月)
・シロアリ駆除(3年前からシロアリらしきものを発見。5月に2日間かけて駆除作業)
・居間の畳の下に断熱材を追加

特に大変だったのは小屋の増築。1階で吊るした作業着などウインチで2階に上げたいというリクエストをしたのですが、設計士さん(コワーキングスペースmoccoの梶原氏)や工務店さんも初の事例。試行錯誤を重ねていただきながら、完成いたしました。洗濯物は上に行くほど乾きやすく、洗濯物を2階にあげることで下のスペースを使うことができます。さらにこの土地は山間部で急な雨が多く、晴れ予報でも外出の間に雨が降っていることも。そんな不安やストレスからも解放されることになりました。

他にも生ごみを入れるコンポストがいっぱいになったので、新しいものを2つ増設(生ごみを入れたらスコップでザクザクと細かくして、その上に土をかぶせる)。コバエや臭いが発生せず、生ゴミを肥料に変えることができるので、とても重宝しています。

非常時にも使えるようにと充電バッテリーと太陽光パネルを購入。天気の良い日には外で充電して、パソコンやスマホの充電に充てています。

赤ちゃんを迎える上で、新しい洗濯機を購入したり(前のは約20年もの!)、ベッドにしたり、備蓄用の棚を設置したり。無くてもなんとかなるけど、あったら生活がより良くなるものに投資しました。そして、小さな子には危ないと思われる掘りごたつに蓋をし、ダイニングキッチンにある囲炉裏も取り外して床板をはめてフラットにしました(もともと、15年前にリフォームした際に取り外しできる仕様になっています)。

さらに今取り掛かり中なのが、寝室からつながる内蔵の整理&リフォーム。

大きな家ですが、古民家には一人部屋というものはなく共有スペースがほとんどです。なので、個人的なものをどこに置くかというと、どうしても居間や夫婦の寝室になります。ただ、工事のために片付けてすっきりとした居間を見てしまうと、もともとあった本や書類、趣味の音楽関連のものなどを「もう戻したくない・・」という気持ちが。ここには赤ちゃんがやってくる、とも思うとなるべくシンプルで掃除がしやすくしたいということもあります(掃除が苦手なだけに。。)

そんなわけで、6月からは寝室奥の内蔵を大人の隠れ家スペースにしようと片付けはじめました。段々とお腹も大きく息が切れやすくなり、休み休みの作業ですが、出産までに間に合うと良いなぁと力を抜きながら頑張ろうと思います。

これからのくらしとしごと

新しい会社のビジョンは「くらしとしごとをもっと楽しく」。

社会の動きが一時停止し、kajiyanoという場も停止したことで、一度立ち止まって、ゼロベースで考えてみる時間ができました。新型コロナウイルスに世界全体が「くらしとしごと」を合わせる動きになってきています。kajiyanoとしても、以前と同じスタイルのコワーキングスペースではなく、オンライン化やリモートオフィス化するなど、これからの社会と私たちのライフスタイルにも合う、より良い形を今考えているところです。

リアルな場としては、「sankira green farm」 改め「カジヤノ ファーム」を改めて始動させたいと考え中です。Kajiyanoまた私たち夫婦と接点がある方が畑という場を通じて出会ったり、コミュニケーションを取ったり。関わる人みんなで豊かな場所を創っていけたらと思います。

会社にしてからも色々と相談があります。会社にしたことで頂いたご縁もあります。(主人の仕事もどうなるかと一時は思いましたが、逆に今後に向けてオンラインの受け皿を作りたいといった相談もいただいていて、今年は今年で忙しくなりそうな気配になってきています)人とのつながりを今まで以上に大切にしつつ、関わる人にとっても新しい仕事につなげていけるような企画・プロデュースができたらと思います。

9月からは赤ちゃんとの未知の暮らしが始まります。基本的に仕事は主人に任せて(頑張ってください)、私は引き続きこれからのより良い暮らしを考えていきたいと思います。

文:山口なお
  @kajiyano
  @kajiyano/谷間の家さんきら
  https://kajiyano.ch/

あさのは商店

姫路生まれ・姫路そだち。姫路→大阪→徳島→姫路。
肌の弱い自分が必要なものを近くで買えるとうれしいなーと、肌にやさしい日用品「あさのは商店」をしています。
趣味は、ウクレレ・縫い物・言葉の観察など。

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