毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。
毎月第3週目のコラム「くらしとしごと」。書いてくださるのは、神河町長谷でコワーキングスペースkajiyanoを運営する山口なおさんです。
第13回 くらしとしごと 「『学び場』としてのカジヤノファーム」(山口 奈央)
コワーキングスペースは正式に一度クローズし、会社のオフィスとして再スタート。9月に誕生した長男の子育てを通して、教育について考えることが増えました。
1に子ども、2に子ども、3、4が家事で5に仕事。
長男が誕生して早や5ヶ月が経ちました。4~5時間まとまって寝てくれるようになったかと思えば、1〜2時間で起こされる日が続いたり、全くと言っていいほど昼寝をしてくれなかったり。器用でない私は、気がつくと体はガチガチ。寝不足で頭がフラフラ。
疲れがピークに達したときは、主人の仕事次第では平日でも数時間子どもを見てもらったり、実家に帰ってゆっくりしたり。家族に助けてもらいながら、完全なガス欠にはならないように気をつけています。
そんな中、2月に法人化後初の決算報告期を迎え経理が大詰め。ほとんど主人と税理士さんがやってくれるのですが私の役割もあります。期限があることでプレッシャーを感じ、神経はピリピリ。でもそんなときでも子どもは待ってくれません。どうしても子ども優先にはなるので、なかなか仕事が進まないことでまたストレスに。。。という悪循環。
子どもと笑顔で向き合うには時間と心の余裕、そして体が元気なことが大事だとわかりました。
学びの場としての農園。
私たち夫婦が運営するカジヤノファーム。(運営といっても利用者さんに助けてもらって成立している状態ですが)
毎年改善すべきところをアップデートしていますが、今年度はコミュニティの場を畑に移したことで、その役割が以前より大きなものに。
来年度は、働く世代のお父さん、お母さんにも参加してもらいやすいよう月1回の活動日を日曜に設定。野菜の栽培だけでなく、竹の支柱づくりや薪置き場など、みんなでこの場所が豊かになるように育てていけたらと思っています。
利用中の子育てサークルさんの活動をサポートする中で、子どもたちにとっては刺激だらけの楽しい場所なんだろうなと思いながら見ていましたが自分に子どもができたことで、感じ方が変わってきました。
このファームは、小さな「社会」なのだと思います。
安心安全な野菜を育てて、食べて、それが体を作って・・・
もちろんとそれもありますが、生きていく上で大切な、根源的なことを学べる場所。
色彩豊かな四季の風景を見て感じる。
舗装されていない土の上を走り回る。
いろんな世代の人と話す。
異文化に触れる。
人の話をよく聞いて理解する。
栽培スケジュールを立てて、実行する。
等間隔に、同じ数の種をまいていく。
歌を歌う。
火を使って調理する。
身近な素材で必要なものを作る。
学校教育でいえば、国数社理英・美術・音楽・体育・図画工作・・・いろんな教科の要素がぎっしり。
自分の子どもが、この場所で人とどう関係を結び、成長していくのか。
私たちもいっしょに学びつつ、見守っていけたらと思います。
直近の活動は3/14のじゃがいも植え。ご興味のある方はお問い合わせください。