かきくけコラム :「大人にも響く子どもの本 」46


毎週、てくてくひめじ界隈で得意な分野を持つ方々にコラムを書いていただくコーナー「かきくけコラム」。

小さなころから本好きで、常に本を持ち歩く子供だったという姫路在住のイラストレーター、赤松かおりさんによる、大人になってからこそ読みたい子供の本、「大人にも響く子どもの本」はじまりますー。

第46の発見:給食の裏側を知りたい人へ:「給食室のいちにち」2022

 

8月は安全な給食を食べられることがありがたいと感じられる絵本をご紹介します。

<あらすじ>
とある小学校のある日の給食ができるまでを、どんな人が
どんな風に作っているのかを教えてくれる絵本です。

<心に響く言葉>

さあ、教室にはこびます。
ワゴンには、いろいろなりゆうで、同じものを
食べられない子のための給食も、よういしてあります。
みんながあんぜんに、おいしく楽しく食べられるように
心をこめてとどけます。
―『給食室のいちにち』p21、大塚菜生文、イシヤマアズサ絵 2022、少年写真新聞社

温度まで確認する検品や、何度も洗われる野菜。
作った料理は食中毒などが起きた時に調べるために2週間保存する。
栄養士さんと調理員さんのお仕事の違いや、担当する場所によってエプロンの色が異なるなど、
安全なものを届けるための徹底ぶりに恐れ入ります。

子供のころ食べていた給食が、安全第一でこんな風に作られていたんだと
懐かしくなります。
空っぽの食缶を見て喜ぶ栄養士さんの姿は、料理を作る人みんなに通じます。
給食の安全を守る職業のプロ意識を感じる一冊です。


文責:赤松かおり
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赤松 かおり

赤松 かおり

本とお散歩と食べることが大好きなイラストレーターです。webやフリーペーパーなどで、イラストを描いております。

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